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防爆仕様を徹底解説!現場で使える防爆機器の性能と選び方

防爆仕様を徹底解説!現場で使える防爆機器の性能と選び方

防爆機器とは?

防爆機器とは、可燃性ガスや粉塵が存在する危険な環境で使用されるように設計された機器です。
これらの機器は、内部で発生する火花や高温が周囲の爆発性物質に引火しないように設計せれており、火災
や爆発のリスクを低減します。
防爆機器の設計には、特定の技術仕様や規格があり、適切に選定し使用することが重要です。

防爆機器の主要仕様
防爆機器の選定においては、以下の技術仕様を理解しておくことが重要です。

1.防爆等級(Ex等級)
防爆等級は、機器がどのような爆発性雰囲気に耐えられるかを示すもので、一般的に以下の規格で分類されます

・Ex d(耐圧防爆):爆発が機器内部で発生しても、外部に影響を与えない設計。
・Ex i(本質安全防爆):火花や高温を発生させないようにエネルギーを制御する設計。
・Ex e(強化絶縁防爆):機器の絶縁性を高め、外部の爆発性雰囲気と接触しないようにする設計。

2.防爆認証
防爆機器は、特定の規格や認証を満たす必要があります。代表的な規格には以下があります
・ATEX(Atmospheres Explosibles):欧州での防爆機器認証規格。
・IECEx(International Electrotechnical Commission Explosive Atmospheres):国際的な防爆機器
認証規格。
・UL(Underwriters Laboratories):米国での防爆機器認証規格。

これらの認証を持つ機器は、規定された基準を満たしており、信頼性が高いとされています。

 

3.温度クラス(Tクラス)

温度クラスは、機器が動作する際に発生する表面温度が、周囲の爆発性物質の引火温度より低いことを示すクラスです。
温度クラスは以下のように分類されています。

・T1:最大表面温度 450℃
・T2:最大表面温度 300℃
・T3:最大表面温度 200℃
・T4:最大表面温度 135℃
・T5:最大表面温度 100℃
・T6:最大表面温度 85℃

防爆機器の選び方

防爆機器を選定する際には、以下のポイントを考慮することが重要です。

1.適用環境の特定

使用する環境の危険区域に応じた機器を選ぶ必要があります。

例えば、ゾーン0、ゾーン1、ゾーン2などの分類に基づいて、適切な防爆等級や認証を持つ機器を選びましょう。

 

2.性能と仕様の比較

防爆機器には様々な種類があります。以下に代表的な防爆機器とその特徴を比較してみましょう。

防爆モニター
・仕様:防爆等級、温度クラス、回転速度
・適用環境:化学工場、石油精製所
・推奨製品:
・ABB防爆モーター:Ex d等級、T4クラス、耐久性に優れる
・Schneider防爆モーター:Ex e等級、T3クラス、エネルギー効率が高い

防爆照明
・仕様:防爆等級、光束、設置方法
・適用環境:倉庫、製造工場
・推奨製品:
・Honeywell防爆照明:Ex d等級、強化ガラス仕様、耐久性が高い
・Eaton防爆LEDライト:Ex e等級、低消費電力、高い照度

防爆カメラ
・仕様:防爆等級、解像度、視野角
・適用環境:LNG船、石油プラットフォーム
・推奨製品:
・Bosch防爆カメラ:Ex d等級、高解像度、全天候対応
・FLIR防爆カメラ:Ex e等級、熱画像機能付き、厳しい環境に対応

3.法規制と認証の確認
選定した機器が、必要な法規制や認証(ATEX,IECExなど)を満たしていることを確認することが重要です。
これにより、規制に準拠し、安心して使用することができます。

 

まとめ
防爆機器の選定は、適切な性能と仕様を理解することから始まります。防爆等級、認証、温度クラスな
どの技術仕様を把握し、適用環境に合った機器を選ぶことで、安全な作業環境を確保できます。選定に
あたっては、信頼性の高い製品を選ぶとともに、関連法規や認証の確認を行うことが大切です。
防爆機器に関するさらに詳しい情報や製品比較については、関連ページ「防爆機器の選び方」や「防爆
規格の詳細」もご覧ください。これにより、より適切な選択が可能になります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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